2016.10.01 歯医者のむし歯体験記 vol.01

 今でこそむし歯がある子どもは少数派になりましたが、平成になってからもしばらくの間は銀歯があったり、俗に言う「みそっ歯」の子どもを見かけるのはざらでした。例にもれず歯科医である私も、子どもの頃は夏休みのたびに歯医者通いをしていましたし、歯が痛くて眠れない思いをしたことは何度もあります。
 よく人からは歯医者さんはむし歯にならないのですかとか、むし歯になったらどうするのですかと聞かれることがあります。例えば私の息子は歯医者になりたてですが、むし歯はありましたし、それは私が治療しました。
 言い訳みたいですが、両親ともにそこそこのむし歯があり、そうしつこく歯ブラシをするように口うるさく言ったり、とりたてて食事の注意をしたわけではありませんが、神経を抜くほどの大きなむし歯にならずにすんでいます。そんなわけですから、私の息子は歯の痛みを経験したのは親知らずを抜いた時しかありません。それが歯科医としてどうなのかは別な機会に話をゆずることにしましょう。
 ですから歯医者にももちろんむし歯はできますし、もしもむし歯ができたら信頼できる人(これが難しいのですが)から治療をうけることになります。
でもなかには自分で鏡を見ながら麻酔をして神経を取ったり、自分の歯を抜いたりする強者もいるようです。
 このブログは歯科医である私が今までのむし歯で苦労してきた経験談を専門家の視点を交えながら書いていきます。人生には無くなってからその大切さがわかるものが歯を含めて沢山あります。人間の永久歯は抜けても別の歯が新しく生えてくることはありませんが、歯が無くなってしまうと死んでしまう動物と違って人間は歯なしでも生きてゆけます。
 そんなわけで、歯を大切にしない人も世の中には大勢いますが、このブログを読んで心変わりをすることのお手伝いをできれば望外の喜びです。
 不定期のアップになりますが、気楽に読んでくださいね。